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手塚前派による、漫画評論、及び活動日記
本家→手塚前派・http://tedukazenha.com/
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手塚前派的 漫画感想日記
きょうの猫村さん
きょうの猫村さん

記念すべき第一回は「きょうの猫村さん」です。

手塚前派的漫画感想日記は感想と書いてはいますが、
同人漫画サークル手塚前派の漫画理念にのっとって漫画の批評をしていこうというものです。

さて、いまや国民的人気に迫る勢いの猫村さんですが、現場(書店)にいたときに発売日に即買いました。ネットでの連載は知らなかったので一目ぼれというやつです。
そのときは次の日に職場の人間に勧めても、あまり反応はありませんでしたが…。

その後、猫村さんは朝日新聞の書評に載ったりしてブレイクしますが、私が「一目ぼれ」した理由は一般的に論じられている猫村さんの魅力とはちょっと違った観点からでした。

猫村さんのキャラクター自体は確かにとても魅力的なのですが、実際に読んでみると最初の数ページのつかみはいいけど、中盤になると猫版市原悦子の傾向が強くなりすぎて話の密度が濃くなって少し読むのに疲れてしまいます。ストーリーも、もうちょっと方向性をほのぼのした話に持っていけば猫村さんのキャラクターにあった展開になったのではと、残念に思いました。

しかしながら猫村さんはそれでも、私を惹きつけます。それは何故か?私はその答えはいままでの漫画には感じられない紙面(画面)の雰囲気があるからではないだろうかと考えます。猫村評でよくある、癒し系とかなごみ系とか、そういうものを生み出す雰囲気が猫村人気の根本にあるのではないかと思うのです。

私が猫村さんに見た違った観点というのはこの点なのです。
では何故、猫村さんには紙面からあのような癒しの波動が出て来ているのでしょうか?
私が推測するに、その答えは、「きょうの猫村さん」が鉛筆によって描かれている漫画だということだったのです。

日本の漫画というのは、黒一色で、それもペンで描かれているものがほとんどで、漫画=墨とペンというのがお約束のようになっているところがあります。

が、それは昔の印刷の技術の悪さや、週刊誌などの紙の質の悪さなどの関係で培われてきた技術であって、印刷技術が向上した今、ネットや単行本で発表されることを前提にした漫画は別に墨とペンにこだわる必要はないわけです。
鉛筆で描かれることによって、ほんわかした雰囲気が表現され、それが絶妙に猫村さんというキャラクターとマッチングしている。それこそが猫村さんという漫画の魅力の核の部分なのではないでしょうか、もし猫村さんが墨とペンによって描かれていたら、私自身はなんの興味も惹かれなかったし、ここまでこの漫画が売れることもなかったのではないかと思います。

私がやっている手塚前派という漫画サークルの理念、それに近いものを「きょうの猫村さん」にも感じたのです。
表現が墨とペンという画一的なものであるならストーリーで差別化するというのが手塚治虫さんのおしすすめたストーリー漫画の基本的な概念であり、いまの日本の漫画の基礎になっているとすれば、猫村さんはそのコマ割りの単純さからいっても、どちらかというと戦前の漫画に近い印象を受けるのです。

そしてこの作品のヒットは、日本の漫画界においてもっと重要視されるべき事件なのではないかと私は考えます。市場のニーズは長くて(途中から読むには)気負いの必要なストーリー重視の長編漫画だけではなく、猫村さんのような新しい紙面(画面)の雰囲気を持った、単行本一冊分くらいの短編漫画を求めているような気がするのです。

「きょうの猫村さん」はストーリーではなく表現形式によって漫画が差別化できる時代になったという、象徴のような作品ではないかと私は考えます。
| 手塚前派的漫画評論 | 22:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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